けーじろーが旅立った。俺は日本で結果を出さなければならない。二年の専門学校生活、無駄にしてはならないと強く思う。はっきり言って自分は人間的にとても弱い。意思力が欠如しているからだ。その点と、俺はこれから戦わなければならぬ。もう良い歳だ。頑張らねばならない。

夜にけーじろーからSkype来る。明日発つとのこと。早めにアピールしてくれれば……とは思うが気恥ずかしいのもわからなくもない。一年無事に頑張ってほしい。皆それぞれいろんな道を行っている。俺はこの道で良いのだろうか。どうなるかわからないが、しっかりと踏みしめてゆかねばならないと思う。

毎日ゲームばかりしている日々を繰り返しているせいで日記に書けることが無くなって来た。こうしてみると自分がいかに無為に暮らしているかに直面する。入学が待ち遠しい。

ある後輩から嬉しいことを言われた。しかしその想いに応えることはできない。君では無い。できるのは笑って流すことぐらいで、しかしいつかその後輩もいなくなってしまうことを思うと哀切を感じずにはいられない。いや、肉体の距離が離れてしまったときから既に、別れは始まっていたのかもしれないが……


村上春樹についての評論を読む。啓蒙主義的観点から誰の目にも見当違いの論を展開しているものが一つ、言うことは合っているが文章表現が個人的に気に食わないものが一つ、寸評ではあるが怜悧な知性を感じさせる賛同できる論が一つ。質や規模、更にはそれに対する評価が様々な評論が入り乱れる現状を見るに、知的発想はネット社会で出尽くして、信頼できる唯一の評価基準は自分が信頼できるかどうかのみとなった感がある。真実は普遍の定理から個人的現実にまで縮小した。そしてその個人的現実の中にも、周囲に与えるアセスメントの大小がある。……